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入院前から手術まで
入院前には
入院前には、担当医による問診や、X線、心電図、血液などの検査があります。これは手術を万全に行うためで、さらに手術前には手術や麻酔に関する説明があります。患者さん、ご家族を含めて行いますので、わからないこと、心配なことなどを、お話ください。 特に、関節リウマチでステロイド剤を服用している人や糖尿病などで血糖値の高い人は、必ず担当医にお話しください。
また、あらかじめ患者さんの血液を採取することもあります。これは輸血が必要となった場合に、その血液を輸血するためで、これを自己血輸血と呼んでいます。
手術前は
手術前は、これまでの生活を特に変える必要はありませんが、できるだけ規則正しい生活をしましょう。また、身体の変調があった場合は、必ず担当医や看護師に相談してください。特に発疹や手術個所のケガなどは、状態によっては手術ができないこともあります。安心して手術を受けるためにも、体調の変化を見逃さないことは、とても重要なのです。
手術では、こんなことが行われる
手術当日は、患者さんを手術室にお連れし、次のような手順で手術を行います。
1. 麻酔
多くの場合は、全身麻酔によって行われます。
2. 切開
切開する方法は、いくつかありますが、多くの場合、股関節のやや外側を切開します。
3. 骨の切除
股関節の変形状態をよく確認した後、使用する人工股関節の形状に合わせて、寛骨臼の中や大腿骨を専用の器械を使って削っていきます。その後、人工股関節と同じ形をしたテスト用の部品を合わせ、正しく骨が削られていることを確認し、実際の人工股関節を入れていきます。
4. 固定
金属製のスクリュー(ねじのようなもの)、もしくはセメント(金属と骨のすきまをうめ、固着させる)を用いて人工股関節を固定します。ここで、動作の確認も行います。
5. 終了
関節内を洗浄してから縫合します。手術の後、血液が関節内にたまらないようにチューブを挿入しておきます。麻酔がある程度覚めたら、手術は終了です。